生きた人形だったⅡ

バンッ…パンッ…パンッ…

「芽留様、そろそろお時間でございます。」

「そう。わかりましたわ。龍、下がってよろしいわ。」

「御意」

自己紹介が遅れましたわ。

私の名前は美華月 芽瑠〜ミカヅキ メル〜
と申しますわ。

でも、名前で読んで下さる方は幼馴染みの
姫城 龍之介〜ヒメギ リュウノスケ〜だけですけどね。

龍「芽瑠様…芽瑠様… 」

芽『あっ!』

龍「どうなさったのですか?」

芽『いいえ。少し考え事を…』

龍「さようございますか。」

コンコン

?「誰だ⁉」

芽『父上様?芽瑠でごいます』

父「そうか。入って良いぞ」

芽『どうかなさいましたか?』

父「いや、只この着物着てほしいなぁ〜と思って」

芽『さようですか。いつもに増して、華やかでございますわね』

そう。父上様は私を着せ替え人形にするのが好きなのだ。

芽『…わかりましたわ。来て参ります。』

と言って私は父上様の書斎から出た。

「はぁ」と声を挙げるとその様子を隣で見ていた龍が、「またか」と言いたそうな目をしていた

芽『着替えて参りますわ』

と言って私は自室に入った。

暫くして、着替え終わり、部屋から出て父上様の書斎に向かった。

芽『父上様』

父「芽瑠か。入って良いぞ。」

ガチャ

父「うむ。似合っておるぞ」

芽『ところで父上様、』

父「なんだ?」

芽『ご相談が有ります。
私、この城を近頃、出ようと思います。』

父「え?」

芽『明日の朝方、この城を出させて頂いますわ。』

父「そ…うか。」

私はついにずっと前から思っていた事を、言ってしまった。でも、行くのは朝方ではなく、今日の夜更けだ

芽『では、失礼いたしますわ』

カチャ

部屋に戻ったと同時に出ていく準備をした。龍が来る前に…

夕餉の時間だ、行こう、途中で龍に会ったので、共に食事会場に行った。

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寝る前になった。

でも今日は寝ない。

12時になった瞬間、この城を出る。

馬に乗って、京へ。

ボーンボーンボーーン

12時だ、行こう。

気配を消しながら、城を出る。

そして、馬小屋へ行き白馬を取り、馬の上に乗って城下町を出た。

暫く走っていると街明かりが見えた。

白馬から降りると白馬はそのまま放しておき、街明かりに向かって、歩き出した。

少し歩いた場所にその街はあった。

そして、私の横を通り過ぎようとした人に聞いた…

芽『つかぬことをお伺いしますが、此処は何方ですか?』

親切な女の人が答えて下さった。

女「京どすよ」

芽『そうですか…ご親切にありがとうございました。』

女「いいえ?」

私はそのまま、進んで行った.途中で人にぶつかった。

芽『すみません。』

?「あ゛ぁ゛ん?人にぶつかって置いて、それはねぇんじゃねぇか」

それは、見た限り、刀を振り回す只のお馬鹿な浪士だった。

浪「あ、よく見たら可愛い子じゃん!ねぇ、悪いようにはしないから、付き合えよ!」

芽『離して!』

どんどん人が集まって来る

?「そこまでだ!」

浪「あ゛ぁ゛?げ!新選組だ!覚えてろよ!小娘」

芽『嫌ですよ。そんなの』

?「大丈夫?」

芽『え、えぇ』

あの浅葱色の羽織、新選組?

だとしたら、逃げないと!

そう思った瞬間、私は走り出した!