「あんた達、自分がどれだけ出来た人間だと思ってんの?あんた達はそんなに完璧な人間なわけ?そんなに人のこと笑いたいなら、人をバカにしてる時の自分の顔、鏡で見てみなよ。すっげーブサイクな顔してて、超笑えるよ」
「なっ……!」
二人を嘲笑う古賀さん。
前に古賀さんがクラスで二人ともめている時も思ったけど、やっぱり古賀さんてすごく────。
「お前!本当生意気なんだよっ!!」
頭に血が登った八代さんが、古賀さんに掴みかかり右手を振り上げる。
ダメッ……!!!
そう思った時には、勝手に体が動いていた。
「先生っ!!こっちですっ!!」
大きな声で私がそう叫ぶと、八代さんの動きがピタリと止まり、辺りを見回す。
「や、やばいよ!先生だって!ねぇ、行こ!」
田口さんに腕を揺すられて、ちっと舌打ちをする八代さん。
そのまま田口さんを連れて、慌ててその場から走り去っていった。
よ、よかったぁ……。
古賀さんが叩かれずにすんだ……。
まだドキドキしている胸をほっとを撫で下ろしていると。
「先生なんて、どこにいるわけ?」
「あれはもちろん嘘で……って!?こ、古賀さん!?!?」
いつの間にか古賀さんが目の前に立ち、怪訝な顔で私を見下ろしていた。
み、見つかってしまった!!!



