幼なじみとナイショの恋。

明日のLHRからは、グループに分かれて活動しなきゃならないかららしい。


古賀さんと組むのが難しかったら、他のグループの子に代わってもらってもいいって先生は言っていた。


はるくんと八木くんがいれば、代わりに組みたい女子はいくらでもいるだろうからって……。


確かにそうかもしれないけど、何だかそれは違う気がする。


そもそも、はるくんをダシに使っているみたいですごく嫌だ。



とにかく、まずは古賀さんに話しを聞いてもらおう。


どうするかは、それからだ。







そうこうしているうちに、古賀さんと話すことすらできないまま昼休みになってしまった。



「どこ行っちゃったんだろう?古賀さん……」



タイムリミットはもう目前なのに、教室に古賀さんの姿は見当たらない。


お昼ご飯も食べず教室を出て、他に生徒が行きそうな場所を一通り探してみた。


だけど、古賀さんはどこにもいない。


あまりにも見つからないから、つい校舎から離れた体育棟の方まで下りてきてしまったけど……。


この時間のこの辺は人気がなく、何か用事がない限り古賀さんが来るとは思えない。


もう一度校舎の方に戻ってみよう。


そう思い、来た道を戻ろうとすると……。



「結衣?」


「はるくん!」



体育館の出入口から、はるくんが出てきて驚いた。



「何やってんの?こんなとこで」