腕を組んではぁっと溜息をついて、その場に留まってくれた。
「悠斗が熱くなるとか、珍しいよね〜。蒔田さん本当最強だわ〜」
「え?」
「翔吾って本当にうるさいよね。今すぐハゲればいいのに。つか、ハゲろ」
「やめてくれる!?そのハゲキャラに仕立て上げるやつやめてくれる!?」
二人のやり取りを見ていたら、「蒔田さん、気にしない方がいいよ」と言って、八木くんが声をかけてくれる。
私はそれに「ありがとう」と笑ってみせた。
古賀さんに嫌われちゃってるのは悲しいけど、みんなに心配かけちゃいけないよね。
どうしたらいいかはわからないけど、少し時間を置いて、今度はきちんと私から“同じグループになってください”ってお願いしてみよう。
私を嫌いなら、私は近付かないようにするからって……。
私のせいでみんなに迷惑かけてるんだ。
私がどうにかしなくちゃ……。
*
そして、次の日。
私は何とか古賀さんと話しができないものかと、朝からずっとタイミングを覗っていた。
だけど、どうやら思い切り避けられているようで、声をかけようとしたタイミングで、古賀さんは近寄るなとばかりにすぐにどこかへ行ってしまう。
「ど、どうすればいいんだろ……」
昨日先生には、できれば今日の放課後までにグループのメンバーを確定して欲しいと言われてしまった。



