そもそも、それができたら苦労していないし……。
もしかしたら、古賀さんもそうなのかも……。
それなら、私から“同じグループになってください”ってきちんと言わなくちゃ。
「あ、あのっ……」
「無理」
「……へ?」
「私、あんたみたいなのと絶対組まないから」
教室内がシンと静まり返る。
え?
“あんたみたいなの”って、私……?
「おい!古賀どこ行く!」
先生の呼びかけを無視して、古賀さんは教室から出て行ってしまった。
わ、私……古賀さんに嫌われてたんだ……。
い、いや、私を好いてくれてる人の方が少ないのは分かっていたけど……。
だけど、これはちょっと……ショックかもしれない。
「……何アイツ。待ってろ。連れ戻してくる」
「は、はるくん待って!」
「……何?」
古賀さんを追いかけて行きそうなはるくんの腕を止めるようにぎゅっと掴むと、はるくんが眉根を寄せた。
はるくん苛立ってる……。
知ってるよ。
私の代わりに怒ってくれてるんだよね?
「はるくん、ありがとう。私は大丈夫だよ。今は少しほっておいてあげよう?」
はるくんは納得いかなそうに一つ舌打ちをする。
でも、すぐにわかってくれたみたい。



