「またゴチャゴチャ余計なこと考えてる。もう、結衣が俺らと組むのは決定なんだから、嫌だって言っても聞くつもりないから」
はるくんは「わかった?」と言って、私の髪をくしゃくしゃに撫で回す。
それを見て、厚木くんと八木くんが微笑ましそうに笑っている。
強引だなぁ……。だけど、はるくんの優しさがひしひしと伝わってくる。
だってこんなの、“うん”しか言えないもん。
ぐしゃぐしゃになった髪を直しながら、恐る恐る彼を見上げ。
「……うん。ありがとう。よろしくね」
そう言うと、はるくんが小さく微笑んだ。
厚木くんと八木くんも「よろしく!」と言って笑ってくれた。
「後はあの二人だよなー」
厚木くんが腕を組みながら「うーん」と唸っている。
「二人とも何かあれだ……。誘うのに勇気がいるオーラだよな。古賀さんは好みだからなおさらだし」
「翔吾の好みとか、まじどーでもいいわ」
「え!?何で!?どうでもいいの!?俺の好みどうでもいいの!?俺がイケメンじゃないから!?悠斗と八木っちみたいにイケメンじゃないから!?みんな俺なんてどうでもいいの!?そういうこと!?」
「うぜー……」
二人のやりとりを見て、アハハと笑っている八木くんが「俺、取り敢えず井田さん誘ってくるよ」と言って行動に出た。



