はるくんは昔からそう。
私の様子がおかしければすぐに気づいてくれた。
熱があれば、私より早くはるくんが気づいてくれたし、一人で隠れて泣いていれば、必ず見つけ出してくれた。
昔からそんなはるくんに、私はどれほど救われてきただろう。
私はそんなはるくんの優しさに、ずっとずっと甘えてきた。
だから、時々怖くなる。
はるくんが、側にいなくなってしまったら?
私は、どうなってしまうのだろうって……。
***
あっという間に5月に入り、景色が桜から新緑に完全に移り変わった頃。
朝のHRで担任の先生から、5月下旬に行われる学年合同レクレーションについての説明があった。
「つーわけで、当日は男3女3の男女6人グループでの行動になるからな。5時間目のLHRでグループ決めをするぞー」
グループ決め……。
私が日頃から恐れていた言葉だ。
クラスに友達がいない私は、グループ決めでは絶対にあぶれてしまう自信がある。
そんな悲しい自信を持つのもどうかと思うんだけど……間違いない。
だから、できることならくじ引きとかで決める方法を期待していたんだけど……。
「グループは好きな者同士で組んでいいからな。5限までに適当に声掛け合っておけよー」
そんなぁ!



