「うん。すげー可愛い」
「なっ……!?!?」
かかか、可愛いってイルカのことだよね!?
ニコニコしながらこっち見てるけど、イルカのことであってるんだよね!?
紛らわしいよはるくん!!
そんな胸焼けしそうなくらい甘い雰囲気は。
────バシャーン!!
「……」
「……」
イルカの大ジャンプによる水飛沫によって終わりを告げた。
*
「冷めてぇ……」
「あはは!最前列ってあんなに水がかかるんだね!」
水族館内にあるショップでタオルを買い、ランチを食べながら乾かそうということになった私達は、館内にあるレストランに入った。
オーシャンビューのカウンター席に、はるくんと二人隣合わせで座る。
日当たりの良い席だから、濡れた服もすぐに乾きそうだ。
はるくんは、魚介が香るシーフードカレー、私は魚介パスタを注文した。
「はるくんのカレーも美味しそうだね!」
「俺、カレーなら3日続けてでも食える」
「ふふ。そういえばはるくん、給食の時、いつもおかわりしてたもんね」
「うん。好き」
はるくんはその言葉の通り、食べ始めたと思ったら息付く間もなく、あっという間にカレーをたいらげてしまった。
は、早い!!
男の子って、こんなに食べるのが早いものなの!?



