「……っ」



反射的に目を背けると、私は来た道を駆け足で引き返していた。


頭の中が混乱してる。


心臓がドクドクと脈打ってる。


何が起きたのか、頭の中がぐちゃぐちゃで
整理ができない。



はるくんは……あの先輩と……?





それは、いつか訪れるとわかっていた未来。


もしも、はるくんに大切な人ができたその時には、笑顔で“おめでとう”を言おうって……そう決めていた。



もしかしたら、


とうとうその時が、やってきてしまったのかもしれない────。