「蒔田さんは定番のあんこなんですね!そっちもすごく美味しそうです」
「うん!すごく美味しいよ!井田さんのは?」
「私はチョコにしました!中からトロっとしたチョコが出てきて最高です〜」
「チョコなんてあるんだね!美味しそう〜!古賀さんのは……」
「チーズクリーム」
「そんなのもあるの!?」
あまりの美味しさについ盛り上がっていたら、あっという間に食べ終わった男子組が「俺ら飲み物買いに行ってくる!」と言って席を立った。
「結衣は何飲む?炭酸じゃなければ何でもいい?」
「うん!ありがとう!はるくん」
そんなやり取りをした後、はるくん達は自動販売機を探しに行ってしまった。
はるくん、私が炭酸苦手なの、ちゃんと覚えててくれたんだ。
それを見送って、再びたい焼きにかぶりつこうとすれば、隣から痛いくらいの視線を感じて思わず手を止める。
「い、井田さん?」
井田さんがどこかキラキラした目で、じっと私を見つめていた。
「蒔田さんって、すご〜く尾上くんに愛されてますよねぇ。やばいです。素敵です」
「あ、愛さ……!?!?」
「尾上くん、蒔田さんのことなら何でも知ってるって感じで、そういうところめちゃくちゃ萌えます」
「萌え……!?は、はるくんとは幼なじみだからだよ!」



