もしかして、風邪を引いちゃったんじゃ……!!!



いてもたってもいられない気持ちが押し寄せてきて、先生の話なんてまるで耳に入ってこなかった。












「あ、厚木くん!」



朝のホームルームが終わって、八木くんと話している厚木くんの元に一目散に駆け寄った。


あまりに動揺しているせいか、つい大きな声が出てしまって、側にいたクラスメイト達が物珍しいものでも見るかのように振り返る。


“蒔田さんてあんな声出せるんだ”なんて囁き声が聞こえてきたけど、今はそれどころじゃない。



「お。蒔田さん、どーしたの?」


「あ、あのっ……はるくんて、何で休みなのか知ってる……?」


「あぁ。あいつなんか熱出したらしいよ?朝練のとき顧問が言ってた」



や、やっぱり……!!!



「そ、それで、大丈夫なのかな?結構酷いのかな?」


「それが、俺もよくわからんないんだよね。さっきメッセージ送ってみたんだけど既読スルーされちゃってさ」


「そ、そっか……」



厚木くんに連絡を返せないなんて、よっぽど具合が悪いのかな?


どうしよう。


何だか凄く心配になってきちゃった……。



「蒔田さん、尾上に連絡してみたら?」


「え!?」