「先生……そろそろ行きませんか?」 「そうだな。俺たちが座ってるから、アイツら何処に座ろうか迷ってる」 それはそれでどうするのか気になるし、見ていて面白いけど……いつもの席がやっぱり落ち着くのだろう。 立ち上がった夕斗は友利に手を差し出した。 「行こう――学校であって国のようなこの大学を、もっと知るために」