「今だって力を貸しているつもりなんだが……」 「…………」 「教師と一緒だとしても英会話が不安か?」 コクリと友利は頷く。 「英語は喋りたくない?」 フルフルと首を横に振る。 喋りたいけど怖いのだ。理解されないのは自分が理解出来ない以上に怖い。 でも、教師がいるなら少なくとも理解されないなんてことは、ないのではないか。 青年は新しい紙に大きく書いた文字を友利に見せた。 『You should take a step』