替え玉の王女と天界の王子は密やかに恋をする

*



「シャキア…あなた、恋をしたことはありますか?」

「えっ!?こ、恋ですか??」



シャルアさんの突然の問いかけに、私は慌てて、咳込んでしまった。



「どうなのです?
異界に好きな方はいたのですか?」

「は、はい、まぁ…」

「それは素晴らしい。
それは両親の決めた許嫁ですか?」

「いえ…異界では、恋愛は自由です。
早い子では小学生…あ、10歳くらいの子供ですが、そのくらいから恋をします。」

「子供が恋愛を…?」

シャルアさんにはピンと来ないようだった。



「はい、まぁ、それは確かに子供の恋ですが…
異界では、好きな人が出来たらその人に告白をします。
それで、相手が応じてくれたら、恋愛関係が成立します。」

「本当に自由なのですね。
シャキアも恋愛していたのですか?」

「え?ま、まぁ人並みには…」

「どんな方ですか?」

「えっと…最初の彼氏は中3の時で…
その人とは、部活で気が合って…」

「……ちゅうさん?ぶかつ?」

シャルアさんは不思議そうな顔をして私を見てた。



「あ、すみません。
ちゅうさんというのは、学校の学年のことで、14、15歳のことですね。
ぶかつというのは、学校で勉強以外にやる活動のことですね。」

「シャキアは、テニスというものをしていたのですよね?」

「それは高校からです。
中学の時は写真部でした。」

「それはどんなものですか?」

「えっと…あ、サンドラさんが、私に覚えさせるために、国王陛下や王妃様等のお顔を紙に写してくれましたよね?
ああいうことを魔法ではなく機械でやる活動です。」

「そのようなことを機械で!?
しかも、まだ14、15歳の者がそのようなものを使いこなすとは、異界の文明は相当に進んでいるのですね。」

確かに、ここの世界の人からしたら、私の住んでた世界の文明は魔法並みに不可思議なことなんだろうな。