月夜の砂漠に紅葉ひとひら~出会ったのは砂漠の国の王子様~

どうしてジャラールさんは、こんなにも人の気持ちに寄り添えるんだろう。

その気持ちが温かくて、胸がジーンとする。


その時、ハーキムさんがムクッと起き上がった。

その瞬間、ジャラールさんが刀を持つ。

思わず体が、ビクッと反応する。

「……敵か?」

「いえ、ジャラール様。今度は私が起きていますから、お休みになって下さい。」

「数時間しか寝ていないだろう。もっと休め、ハーキム。」

「私は元々、数時間寝るだけで、事足ります。」


私は膝を抱えた。


「そうか……じゃあ悪いが、休ませて貰うよ。」

「はい。」

そして、ハーキムさんとジャラールさんは交代。

ジャラールさんも、荷物を枕にして、寝てしまった。

「えっと……私も、そろそろ寝ますね。」

「ああ。」

ハーキムさんは、私相手だと素っ気ない。


またゴツゴツした荷物を枕にして、目を閉じた。

なんだかまだ、ジャラールさんとお話したかったな。