月夜の砂漠に紅葉ひとひら~出会ったのは砂漠の国の王子様~

するとジャラールさんは、ハーキムさんの肩にそっと触れた。

「最近ずっと休んでいなかっただろう。疲れているんだ。今日は先に休め。」

「ジャラール様……」

二人には悪いけれど、イケメン二人。

しかも一方は、美少年。

勝手ながら、BLみたいなものを想像してしまう。


「ではすみません。今日は先に休ませて頂きます。」

するとハーキムさんは、荷物を枕にすると体を横にした。

スースーと聞こえる寝息。

横になってものの数秒で、ハーキムさんは寝てしまった。


「ハーキムさん、寝るの早い。」

「ハーキムは、数時間しか寝ていないのに目覚めも早い。それが習慣になっていると言えばそうだが、それでも凄い。」

すぐ近くで、火がパチパチ言っている。

ハーキムさんがぐっすり眠っているのを見て、ジャラールさんは軽く微笑んでいる。


またもや、有らぬ想像が私の頭の中を駆け巡る。

すみません、二人とも。

私は頭の上をパタパタと、手で振り払った。