月夜の砂漠に紅葉ひとひら~出会ったのは砂漠の国の王子様~

「他には?」

「えっ?」

お腹を押さえながら、ジャラールさんを見た。

「日本がどんな国か教えてくれ。」

「ああ……」

心なしか、ジャラールさんの瞳が、キラキラ光っている。


「日本は四季があって、それぞれの季節を楽しんでいます。」

「四季?」

「春、夏、秋、冬と4つの季節があるんです。」

「へえ……砂漠は一年中、こんな感じだ。季節とはどんなものなのだろうか。」

季節がない。

そんな人達に、上手く伝わるかな。


「春は花の季節です。たくさんの種類が咲き乱れます。夏は太陽の季節。この砂漠のよう。秋は、木の葉かな。冬は雪の季節なんです。」

こうして話してみると、季節があるって、とても有り難い事みたい。

「こうして聞くと、日本は美しい国なんだな。」

「はい。色々な季節に囲まれて、とてもいい国だと思います。」


今までそんな事意識した事なかったのに、この時は素直にそんな言葉を言えた。