月夜の砂漠に紅葉ひとひら~出会ったのは砂漠の国の王子様~

しかしその答えは、王様の口から語られた。

「確かにそなたは、我が父アミン王の兄、ハサン王の子供だ。」

「えっ?」

ジャラールさんが驚いて、持っていた刀を落とした。

「はははっ!知らなかったのか、ジャラール王子!私は王族の血を引く者なのだ!」

ジャラールさんは、何も言えずに、立ち尽くしている。

私は落ちている刀を拾った。


重い。

ジャラールさんは戦っている時、こんなに重い物を振り回していたんだ。


「ジャラールさん。」

刀をジャラールさんの目の前に持って行ったけれど、ジャラールさんは、受け取ろうともしない。

よく見ると、刀の持ち手の部分に、玉座と同じ模様がある。

「これはなに?」

敢えてハーキムさんに聞いた。

「それは……王家の紋章だ。」

「これが王家の紋章……王族の印?」

私はハッとして、ジャラールさんを見つめる。

「ジャラールさん、もしかして……」