月夜の砂漠に紅葉ひとひら~出会ったのは砂漠の国の王子様~

ザーヒルが、一歩ずつ私の前に、やってくる。

ここで下がったら、女が廃るわ!!

「砂漠の旅の途中でよ!私、ジャラールさんとハーキムさんの二人と一緒に、砂漠の旅をした事があるの!そこで、この人達に襲われたのよ!」

「なに?では、お前はジャラール王子の客人か?」

急に客人と言われ、少し気が緩む。

「そ、そうよ。」

「この者達は、ジャラール王子の客人であるそなたを襲ったばかりか、ジャラール王子とその筆頭侍従であるハーキムに、刀を向けたのだな。」

「そ、そうよ!」

私が大きな声で答えると、ザーヒルは刀を抜き、私の前で黒づくめの男一人を斬り倒した。

「えっ……」

「ぎゃあああ!」

続いて隣にいた男も。

「ひ、ひぃぃぃ!!」

逃げようとした男達も、瞬く間にザーヒルによって、切り殺された。

私の目の前に、血の海が広がる。