月夜の砂漠に紅葉ひとひら~出会ったのは砂漠の国の王子様~

でも分かる。

二人が強い気持ちで繋がっている事が。


「それでハーキムよ。誰がネシャートの命を狙った黒幕だと言うのだ。」

「それは……」

ハーキムさんは、王様の後ろに控えているザーヒルを見た。

「そこに控えておられるザーヒル様でいらっしゃいます。」

周りは尚一層ざわついた。

そりゃあそうだよ。

ラナーの時も、ネシャートさんの側近だって騒がれたのに、今度は王様の側近だもん。


「ハーキム。何を証拠にそのような事を申すのだ。」

名前を挙げられたザーヒルは、至って冷静。

なんでここの人達って、疑われているのにそんな冷静でいられるのかな。

「その理由になる者達を、連れて参りました。」

ハーキムさんはそう言うと、護衛に合図を送る。

すると護衛の人達は、一組の老夫婦を連れてきた。

「お、お前達は!」

ザーヒルの顔が歪む。

「我が王よ。この者達は、やつれてはおりますが、ラナーのご両親です。」