月夜の砂漠に紅葉ひとひら~出会ったのは砂漠の国の王子様~

するとジャラールさんは、私の耳元でこう囁いてくれた。

「俺もだよ。」と。


有難う、ジャラールさん。

私、元の世界に戻っても、この時の事。

一生、忘れない。


私とジャラールさんが、お互いの体を離した時だ。

護衛の人の、叫び声が聞こえた。

慌てて振り返ると、そこには剣を持ったラナーが立っていた。

「ラナー!」

「私としたことが。狙う相手を間違えるとは。」

「えっ?」

次の瞬間、ラナーは私に向かって剣を振りかざした。

「ジャラール王子の相手が、お前だったとは!」

「キャアアア!」

殺される!

そう思った時、隣にいたジャラールさんが、ラナーを止めてくれた。


「ラナー!このような事をして何になる!」

「うるさい!既にこの命は無いモノに等しい!ならばあなたの大事なモノを奪い、そのお心を冥界に持っていくまで!」

それを聞くと、ジャラールさんはラナーから、剣を取り上げた。