月夜の砂漠に紅葉ひとひら~出会ったのは砂漠の国の王子様~

「王女の近くで、いつもジャラール王子をお慕いしておりました。ですがジャラール王子は王女にお仕えする限り私には振り向いてくれません。ですから王女がいなければと考えました。」

「なるほど。」

ざわつく周りに比べて、王様もジャラールさんもネシャートさんも、全く動じる気配がない。


なぜ?

ラナーがジャラールさんを好きだなんて。

そんなのウソに決まってる!


「ジャラールはこの事を知っていたのか?」

王様に尋ねられても、ジャラールさんは、王様とラナーの顔を交互に見るばかり。

それもそのはず。

知っていた、知らなかった。

どちらの答えを出しても、ラナーは救えない。


「どうした?ジャラール。知っていてこの者の反逆を助長したのか?それとも知らずに、この者が勝手な思い込みで行ったのか?」

「それは……」

ジャラールさん、困っている。

もしジャラールさんが"知っていた"と言ったら、ラナーと一緒に処罰する気なの!?