月夜の砂漠に紅葉ひとひら~出会ったのは砂漠の国の王子様~

「ネシャート王女の命を狙ったのか?」

「……はい。そうです。」

ラナーの答えに、周りがざわつく。

「なんてこった。王女付の侍女が王女を殺そうとするなんて。世も末だな。」

おじさんが話しかけてきた。

「ラナーはそんな人じゃない。」

「なんだよ。おねえちゃん、あの子知ってるの?」

「うん。」

私は両手を合わせて握った。


「なぜ命を狙った。」

王様直々の質問だ。

「そなたは幼い頃よりこの宮殿で暮らしていた。王女に毒を盛っても、多少の毒では死なない事も、王女の命をを狙えば己の身がどのようになるかは、分かっていたはずだ。」

「はい。」

「分かっていて、なぜ毒を盛り命を狙った。」

「それは……」

私の手にも力が入る。


「それは……私がジャラール王子に、好意を寄せていたからです。」

そしてまた周りがざわつき始める。