月夜の砂漠に紅葉ひとひら~出会ったのは砂漠の国の王子様~

「牢屋に入れられてる人?もしかしてラナー?」

ハーキムさんは冷静に頷く。

「ええ?それ私も行けるの?」

「ああ。罪人判定は大広間で行う。誰でも入れる。」

「じゃあ、ハーキムさんも一緒に行こう。」

私はハーキムさんの腕を掴んだ。

「先に行ってくれ。俺は寄る場所がある。」

「分かった。」

ハーキムさんの腕を離して、大広間に向かう人達の群れに混ざる。


ラナー。

待っててね。

これでお別れなんて、私、嫌だよ。

必死に走って、大広間に着いた。

「ごめんなさい。」

人を掻き分け、一番前に出た。


そこには既に、ラナーが膝まずきながら、座っていた。

大広間の一番高い場所には、王様がいた。

あれが、ジャラールさんとネシャートさんのお父さん。


まだ若い。

現役バリバリじゃん。

ジャラールさん、いくつの時の子供なんだろう。

そんな事を考えていると、王様の側に正装したネシャートさんを発見。