月夜の砂漠に紅葉ひとひら~出会ったのは砂漠の国の王子様~

間違いなくこの二人は、ラナーと言っている。

「あのっ!」

老夫婦に話しかけた時だ。

後ろが騒がしくなり、番人の姿が見えた。


「おじいさん。」

私はできるだけ鉄格子に近づく。

「私はラナーを知っています。」

「えっ?まさか……」

「ラナーの友人です。また来ます。」

私はそう言い残して、二人の元を離れた。


何かある。

ラナーにはネシャートさんの命を狙わなければならない理由がある。

それはあの老夫婦が、鍵を握っているのだと思う。


隠し階段を登りきって、廊下に出た。

気づけば、朝日が登っている。


ときわや光清は、どうしているんだろう。

そんな事を考えたら、急に眠けが襲いかかった。


「おい、クレハ!」

私を支えてくれる人がいた。

ボーッとして、顔がよく見えない。

「光清?」

あれ?

私、元の世界に戻った?


「誰がミツキヨだ?」

珍しい声がする。