高校入学して半年経つけど、もともとワイワイするような性格でもないから、教室の端で静かにしてる。
まあ、話しかけられれば話すし、話しかけようとすれば話しかけられるんだけど、興味が無いと殆ど話さない。
「まあ、お前がいいならなんでもいいけど」
豪のこういうさっぱりしたところは、本当に好き。さすが血が繋がってるだけある。
「豪は?彼女出来た?」
「作るわけねえだろ」
「なんで」
「仕事で手いっぱいだし、わざわざ作るもんじゃねえだろ」
「へいへい。あたしもイケメンに生まれてきたかったな~」
「やめとけ。お前は天然タラシになって、いつか女に刺される男になる」
「はあ?人聞きの悪い。紳士になってますよーだ」
1階にエレベーターが着き、豪は駐車場の方へ向かう。
「気を付けろよー」
「はーい。豪は頑張りすぎて倒れないようにー。」
「へいへい。」
