そもそも、
あれだよな。
俺、冒険者になるために
この立場捨てるのに
セリィを、裏切るってことだよな。
一目ぼれってことは、
顔か?
顔が好みだったのか?
うーん。じゃぁ
かっこいい奴から紹介するか?
心変わりをしてくれたら助かるんだけどな。
あーぁ、まだ
玉の輿になりたいのでって言われたほうが楽だったな。
どこかの、王子を紹介するんだけどな。
どうにかして嫌われたほうがいいのか?
はぁ。
とため息を付いたところで
「では、お休みなさいませ。」
リィアが軽く頭を下げる。
「ああ。」
パタン、と扉が閉まって
きゅぃーーん。と結界が張られる。
よく見なければわからないし、
気が付かなかった程度の薄い、強力な結界。
じわぁっと、部屋の隅に置かれた光が弱まる。
とりあえず、
今、どうにかできることはないな。
とりあえず できることを しっかりやろう!
そう思ってベッドにもぐりこんで
ベッドサイドの光に触れて
明かりを消した。
はるか、未来に ドラゴンと戦うことを夢見て、
眠りに落ちて行った-------


