*
***
きらり、と 空にあるシャボンが光を反射する。
ぱぁーーーん。
とラッパのような甲高い 合図とともに
ぱぁぁと 祭りが始まった。
街に「祭りの音楽」という 軽やかな音が流れる。
「うわぁ。にぎやかだな。」
「ほら!素敵でしょう!!
大通りも花で囲まれて すてきでしょう?」
隣でくるり、と ユリカお嬢様が花がいっぱいついた
スカートのすそをつかんで 回る。
綺麗なワンピースっていうの?
動きやすそうなドレスっていうの?
それに 生花が取り付けられていて 花の妖精みたいだ。
俺は今、町の中央に建てられた
やぐらみたいなところに連れてこられている。
面倒だ、と 断ったのに
ユリカお嬢様をはじめ ロック様やジョイルに説得されて
結局、雛壇みたいなところに連れてこられた。
もちろん ウルーチェ先生の「来い」の威圧が 一番の原因だけどな。
『今、ここに花祭りの開催を宣言する』
ロック様の声が 町全体に響く。
わぁぁあ と歓声とともに
ロック様が すっと手を挙げる。
後ろに控えていた術師が それっぽい『杖』を持って
それで術を紡ぐ。
その中にはジョイルもいた。
「光の増幅」の術だ。
6人の術が見事にかきあげられる。すごいな。
圧巻される。
『今年の術者は なんと
あの、『賢者ウルーチェ』殿が参上してくれた。』
ロック様の紹介とともに、すっと ウルーチェ先生が前に出る。
あーー本日のウルーチェ先生は 光の術者の正式な式典服を
思いっきり着崩してトレードマークの 赤いフードは取り払われて
代わりに 腰に赤いレースのショールをくるりと巻いている。
・・・・っていうか、
妖艶なオトナ女性パターンかいっ。
ふっと 笑いながら
手を挙げて『光よ』 とつぶやく。
おぉ、ってか、光の術者の式典服 エッロっ。
てか、ウルーチェ先生 胸でかっ。
ゆらり とめくれる式典服の間から
除く 足。
やっべー ウルーチェ先生だとわかっているのに
見ちゃうね。こりゃ。
そんなことを思っている間にも式典は進むわけで、
ウルーチェ先生が発した光の術は
増幅魔法の陣に次々取り込まれて
大きくなる。
『光よ』
大地に響くような、空に突き抜けるような
声と魔力。
ぶわり と一斉に シャボンの花が空に舞う。
うわぁぁあ
民衆の歓声。
「う、わぁ」
美しい。
ちょっと涙が出たのは内緒だ。
「ほらっ、チェース、
こっちよ!」
「え?お嬢様?」
この 場にいるものが 中央に集まってきて
ウルーチェ先生が発動した「光の術」に次々 力を込める。
お嬢様はえいっと 魔力を注ぐ。
えぇ・・・
俺・・・無理だって。
コレ「吸い取る系」の術じゃーん。
ウルーチェ先生の力に引っ張られて
『変化の術』解けちゃうだろうし
ちらり、とジョイルを見ると増幅魔法をかけ続けている。
ちらり、と空を見ると新しいシャボンの花が上に上がっている。
ちらり、とウルーチェ先生を見る。
ロック様と何か話していたが
ふと 俺と目が合うと ふ、と笑った。
「ほら!チェース!」
隣ではユリカお嬢様が 俺にせかす。
助けてって!ウルーチェせんせーーーい!!!
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きらり、と 空にあるシャボンが光を反射する。
ぱぁーーーん。
とラッパのような甲高い 合図とともに
ぱぁぁと 祭りが始まった。
街に「祭りの音楽」という 軽やかな音が流れる。
「うわぁ。にぎやかだな。」
「ほら!素敵でしょう!!
大通りも花で囲まれて すてきでしょう?」
隣でくるり、と ユリカお嬢様が花がいっぱいついた
スカートのすそをつかんで 回る。
綺麗なワンピースっていうの?
動きやすそうなドレスっていうの?
それに 生花が取り付けられていて 花の妖精みたいだ。
俺は今、町の中央に建てられた
やぐらみたいなところに連れてこられている。
面倒だ、と 断ったのに
ユリカお嬢様をはじめ ロック様やジョイルに説得されて
結局、雛壇みたいなところに連れてこられた。
もちろん ウルーチェ先生の「来い」の威圧が 一番の原因だけどな。
『今、ここに花祭りの開催を宣言する』
ロック様の声が 町全体に響く。
わぁぁあ と歓声とともに
ロック様が すっと手を挙げる。
後ろに控えていた術師が それっぽい『杖』を持って
それで術を紡ぐ。
その中にはジョイルもいた。
「光の増幅」の術だ。
6人の術が見事にかきあげられる。すごいな。
圧巻される。
『今年の術者は なんと
あの、『賢者ウルーチェ』殿が参上してくれた。』
ロック様の紹介とともに、すっと ウルーチェ先生が前に出る。
あーー本日のウルーチェ先生は 光の術者の正式な式典服を
思いっきり着崩してトレードマークの 赤いフードは取り払われて
代わりに 腰に赤いレースのショールをくるりと巻いている。
・・・・っていうか、
妖艶なオトナ女性パターンかいっ。
ふっと 笑いながら
手を挙げて『光よ』 とつぶやく。
おぉ、ってか、光の術者の式典服 エッロっ。
てか、ウルーチェ先生 胸でかっ。
ゆらり とめくれる式典服の間から
除く 足。
やっべー ウルーチェ先生だとわかっているのに
見ちゃうね。こりゃ。
そんなことを思っている間にも式典は進むわけで、
ウルーチェ先生が発した光の術は
増幅魔法の陣に次々取り込まれて
大きくなる。
『光よ』
大地に響くような、空に突き抜けるような
声と魔力。
ぶわり と一斉に シャボンの花が空に舞う。
うわぁぁあ
民衆の歓声。
「う、わぁ」
美しい。
ちょっと涙が出たのは内緒だ。
「ほらっ、チェース、
こっちよ!」
「え?お嬢様?」
この 場にいるものが 中央に集まってきて
ウルーチェ先生が発動した「光の術」に次々 力を込める。
お嬢様はえいっと 魔力を注ぐ。
えぇ・・・
俺・・・無理だって。
コレ「吸い取る系」の術じゃーん。
ウルーチェ先生の力に引っ張られて
『変化の術』解けちゃうだろうし
ちらり、とジョイルを見ると増幅魔法をかけ続けている。
ちらり、と空を見ると新しいシャボンの花が上に上がっている。
ちらり、とウルーチェ先生を見る。
ロック様と何か話していたが
ふと 俺と目が合うと ふ、と笑った。
「ほら!チェース!」
隣ではユリカお嬢様が 俺にせかす。
助けてって!ウルーチェせんせーーーい!!!


