*
***
***
はいはい。
俺、冒険者チェース。
改め、元 第二王子のフランチェスコです。
昔馴染みに会って、思いっきり正体ばれちゃったよ。
ということで、仕方ないから
ぶっちゃけてみました。
「・・・・は?」
は?って思いっきり睨まれた―。
おう。予想通りの反応。
「だ、だから、
王子 辞めたいなーと思ってさぁ。」
「はぁぁあ???フランチェスコ様!!!??
な、何考えてっ!?」
叫んだ。
こいつ、叫べるんだー。
思わず笑ってしまう。
「だってさぁ。せっかくだから、世界を見て回りたいじゃん。」
「・・・そ、それは
王子の立場でもできるでしょう?」
お。正論きた!!
「そうなんだけどさ。
冒険者にもなりたかったし。自由に見て回りたかったし。
あと、兄さんと争いたくないしな。」
「・・・あぁ。後継者争いですか。」
「まぁな。」
そういや、こいつ
兄と仲が悪いんだったっけ?
養子とか言ってたなぁ。あれ?そして
で、ココに引き取られたのか?
養父のがなにかあったのか。
それで、いろいろ忙しくて王宮に来なくなったのか。
なっとく。
勝手に「むりやり滝に投げ入れたり飛び込んだりしたから嫌われた」と
しばらく落ち込んだんだよなー。
「・・・・僕は・・ 王子に感謝しております。
王子がいたからこそ、シャボンワーク家でお世話になることができたし
しっかりと学んで・・・食事もできます。」
お、おう?
何かしたっけ?俺?
「別に、何もしてないけど・・・」
「・・・いえ。リザマート家で虐待されていた僕に
気が付いて・・・こちらのシャボンワーク家に養子に斡旋していただいた
それだけで いくら言っても 足りないほど感謝しております。」
は?
俺、そんなこといったっけなー?
あーでも、こいつ 確かにガリガリだったし
妙に傷だらけだったよなぁ?
チェースは気が付いていないが
王子であるフランチェスコが「こいつが頭がいい。こいつを虐待をするような愚かな家などつぶしてしまえ」という 言葉で守ったという話は王宮の使用人の間では 有名な話である。
大げさに伝わっているものの、事実、リザマート家は表舞台から姿を消したし
保護された少年は 魔導師バームスの保護により しかるべき家に引き取られた。
「というか、
頑張ったのは、ジョイルだろ?」
「っ・・・恐れ、いります。」
「よくわかんないけど きっかけを作ったのは「王子」かもしれないけど
それを生かして、頑張ったのは おまえだろ?」
お茶をごくりと飲み干す。
おいしいな。あとで どこで買ったか聞いておこう。
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はいはい。
俺、冒険者チェース。
改め、元 第二王子のフランチェスコです。
昔馴染みに会って、思いっきり正体ばれちゃったよ。
ということで、仕方ないから
ぶっちゃけてみました。
「・・・・は?」
は?って思いっきり睨まれた―。
おう。予想通りの反応。
「だ、だから、
王子 辞めたいなーと思ってさぁ。」
「はぁぁあ???フランチェスコ様!!!??
な、何考えてっ!?」
叫んだ。
こいつ、叫べるんだー。
思わず笑ってしまう。
「だってさぁ。せっかくだから、世界を見て回りたいじゃん。」
「・・・そ、それは
王子の立場でもできるでしょう?」
お。正論きた!!
「そうなんだけどさ。
冒険者にもなりたかったし。自由に見て回りたかったし。
あと、兄さんと争いたくないしな。」
「・・・あぁ。後継者争いですか。」
「まぁな。」
そういや、こいつ
兄と仲が悪いんだったっけ?
養子とか言ってたなぁ。あれ?そして
で、ココに引き取られたのか?
養父のがなにかあったのか。
それで、いろいろ忙しくて王宮に来なくなったのか。
なっとく。
勝手に「むりやり滝に投げ入れたり飛び込んだりしたから嫌われた」と
しばらく落ち込んだんだよなー。
「・・・・僕は・・ 王子に感謝しております。
王子がいたからこそ、シャボンワーク家でお世話になることができたし
しっかりと学んで・・・食事もできます。」
お、おう?
何かしたっけ?俺?
「別に、何もしてないけど・・・」
「・・・いえ。リザマート家で虐待されていた僕に
気が付いて・・・こちらのシャボンワーク家に養子に斡旋していただいた
それだけで いくら言っても 足りないほど感謝しております。」
は?
俺、そんなこといったっけなー?
あーでも、こいつ 確かにガリガリだったし
妙に傷だらけだったよなぁ?
チェースは気が付いていないが
王子であるフランチェスコが「こいつが頭がいい。こいつを虐待をするような愚かな家などつぶしてしまえ」という 言葉で守ったという話は王宮の使用人の間では 有名な話である。
大げさに伝わっているものの、事実、リザマート家は表舞台から姿を消したし
保護された少年は 魔導師バームスの保護により しかるべき家に引き取られた。
「というか、
頑張ったのは、ジョイルだろ?」
「っ・・・恐れ、いります。」
「よくわかんないけど きっかけを作ったのは「王子」かもしれないけど
それを生かして、頑張ったのは おまえだろ?」
お茶をごくりと飲み干す。
おいしいな。あとで どこで買ったか聞いておこう。


