*
***
「よく来たわね!
貴方は 後ろから付いてきなさい。」
「はぁ。別に、」
「なによっ。私の隣がよろしくて?
仕方ないわね。いいわよ。隣に乗っても。
この特別に作っていただいた「台車」に乗せてもよろしくてよ。」
あー、いい天気だな。
ほらほら、お嬢様の周りの護衛がフォローしてるよ。
うん。言葉づかいが「お嬢様」にしては乱暴だな。
なんていうのかな、こういうの。
ツンデレ?っつーの?
俺は結局次の日
領主さまのお屋敷に朝から集合している。
はぁ。
今日は食堂の仕事もあったのに
いつの間にか料理長にまでしっかり許可をもらってるんだもんなぁ。サンカ姐さん仕事が早いっす。
てか、これ『護衛の仕事』あつかい?
冒険者レベルEで受けれる仕事じゃないからなぁ。
たんなる『同行してほしい』みたいな依頼になるのかな。
まぁ、何事も経験だな。
「ちょっと、聞いてるのっ!!!あなた!」
「はい。聞いてますよ。お嬢様。」
にっこり 笑ってやる。
お嬢様は ちょっと戸惑いながら、かああぁぁと頬を赤くする。
あれ?
気に入ってもらえた?この笑顔。
キラキラ魔力(魅了入り)を振りまいてないけどな。
「っゆ、ユリカよ!ユリカって呼びなさい。」
「え?」
呼び捨て?さすがに無いんじゃない?
ちらり、とそばに控えている初老のたぶん執事的な人に視線をやると
困ったように微笑まれた。
え?どっち?
俺も困る。
「えーー、じゃぁ、ユリカお嬢様、で?」
「まぁ、いいわ。
あなたのことは、チェースって呼ぶわ。」
「えー、まぁ、いいけど。」
てか、俺の名前知ってたんだな。
あー、ギルドからの書類か。
ふんっ。とユリカお嬢様は、
長い髪をばさっとかきあげた。
「ほら、行くわよ。
早く乗りなさいよっ!!」
周りの護衛も、ぞろぞろと定位置につく。
どうやら風魔法で浮かせて
さーっと 進むらしい。
何だろう、ソリっていうか、トロッコっていうか?
もちろん屋根はついてるよ。
『車』とも『台車』とも言い難い・・・
俺が発案らしいけどさ・・・。
あほか、俺!移転魔法だったらすぐなのにさ!!
もう、「ファンタジー」だったら馬車で移動したいよな、
とか思った俺を殴りたい。
移転魔法最高。そう訴えたい。
「てか、俺、ユリカお嬢様の隣に乗るの・・っと
乗るんですか?後ろから、歩きますよ。」
「何言ってるの。同行者でしょ?
庶民が私の隣に座れるだなんて・・・光栄に思いなさい!!」
えー、マジか。
良いけどさ。
てか、身分的にったらさ、
俺の隣に座れることを光栄に思えよな。
言わないけど。
行く前から、ぐったりと疲れながら
しぶしぶ、ユリカお嬢様の隣に座ることにした。
さぁ、出発。
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「よく来たわね!
貴方は 後ろから付いてきなさい。」
「はぁ。別に、」
「なによっ。私の隣がよろしくて?
仕方ないわね。いいわよ。隣に乗っても。
この特別に作っていただいた「台車」に乗せてもよろしくてよ。」
あー、いい天気だな。
ほらほら、お嬢様の周りの護衛がフォローしてるよ。
うん。言葉づかいが「お嬢様」にしては乱暴だな。
なんていうのかな、こういうの。
ツンデレ?っつーの?
俺は結局次の日
領主さまのお屋敷に朝から集合している。
はぁ。
今日は食堂の仕事もあったのに
いつの間にか料理長にまでしっかり許可をもらってるんだもんなぁ。サンカ姐さん仕事が早いっす。
てか、これ『護衛の仕事』あつかい?
冒険者レベルEで受けれる仕事じゃないからなぁ。
たんなる『同行してほしい』みたいな依頼になるのかな。
まぁ、何事も経験だな。
「ちょっと、聞いてるのっ!!!あなた!」
「はい。聞いてますよ。お嬢様。」
にっこり 笑ってやる。
お嬢様は ちょっと戸惑いながら、かああぁぁと頬を赤くする。
あれ?
気に入ってもらえた?この笑顔。
キラキラ魔力(魅了入り)を振りまいてないけどな。
「っゆ、ユリカよ!ユリカって呼びなさい。」
「え?」
呼び捨て?さすがに無いんじゃない?
ちらり、とそばに控えている初老のたぶん執事的な人に視線をやると
困ったように微笑まれた。
え?どっち?
俺も困る。
「えーー、じゃぁ、ユリカお嬢様、で?」
「まぁ、いいわ。
あなたのことは、チェースって呼ぶわ。」
「えー、まぁ、いいけど。」
てか、俺の名前知ってたんだな。
あー、ギルドからの書類か。
ふんっ。とユリカお嬢様は、
長い髪をばさっとかきあげた。
「ほら、行くわよ。
早く乗りなさいよっ!!」
周りの護衛も、ぞろぞろと定位置につく。
どうやら風魔法で浮かせて
さーっと 進むらしい。
何だろう、ソリっていうか、トロッコっていうか?
もちろん屋根はついてるよ。
『車』とも『台車』とも言い難い・・・
俺が発案らしいけどさ・・・。
あほか、俺!移転魔法だったらすぐなのにさ!!
もう、「ファンタジー」だったら馬車で移動したいよな、
とか思った俺を殴りたい。
移転魔法最高。そう訴えたい。
「てか、俺、ユリカお嬢様の隣に乗るの・・っと
乗るんですか?後ろから、歩きますよ。」
「何言ってるの。同行者でしょ?
庶民が私の隣に座れるだなんて・・・光栄に思いなさい!!」
えー、マジか。
良いけどさ。
てか、身分的にったらさ、
俺の隣に座れることを光栄に思えよな。
言わないけど。
行く前から、ぐったりと疲れながら
しぶしぶ、ユリカお嬢様の隣に座ることにした。
さぁ、出発。


