僕のペースを乱さないで

でも、キミのカラダから僕の膝に伝わってくる鼓動の方が僕なんかよりはるかに速かった。

『早瀬さん めちゃドキドキしてません?』



『うん・・・

お酒飲むとね・・・ こーなっちゃうんです。』



甘い声でしんどそうにゆっくり話すキミ。



もぅ・・・完全に酔ってるのかな。



本当にめちゃくちゃ弱いんじゃん。

自分の酔い方とあまりにも違くて、ビックリした。


『大丈夫ですか?』



キミは小さく首を横に振って言った。


『わたしは最初から大丈夫じゃないです・・・』



たしかにそうだけど・・・


『お水のみますか?』


キミはまた首を横に振った。


『このままでいさせてください』



・・・・いいけど・・・

男の前でこんなに無防備にならないでよ・・・



『早瀬さん・・・

ベッドで横になりますか?

そのままベッドで寝ちゃってもいいですよ。

僕はこのソファーで寝るんで。』


僕は・・・

正直これ以上キミに近づくのがこわかった。



だってこれ以上好きになっても
キミを抱きしめることもできない。

手に入らないキミにこれ以上心を持ってかれるのがこわいんだ。