僕のペースを乱さないで

『多分・・・目冷やした方がいいかもです。冷たいタオル当てますか?持ってきます。』

僕は
ミニバーに置いてあるアイスペールに
半分ミネラルウォーターを入れて、
部屋の外にあるアイスコーナーの製氷器から
そのアイスペールに氷を流した。


そのなかにホテルのミニタオルを入れて絞ってキミに差し出した。

『これ目に当ててたら、腫れひくと思いますけど』


キミは相変わらずトローンとした目で、
『はーい』
って言ってタオルを受け取って、持ってたグラスを僕に渡した。

僕はキミのグラスとアイスペールをローテーブルにおいて、ソファーに戻った。

キミはタオルを半分に広げて、上を向いて目の上にタオルを当てた。

『あー・・・あの・・・横になってもいいですか?』

え?

僕が返事をする前に、
キミはカラダを横たえる準備をし出した。


ちょっと何する気ですか?

って思ってるうちに、
キミは目にタオルを当てたまま、
僕の膝の上にあたまを乗せて、仰向きに横になった。
足は膝をたてていて、ちょうどソファーにぴったり収まっていた。


『ぁ~・・・』

小さく君の吐息が聞こえた。



僕はキミの行動に驚くばかりで
一言も声が出なかった。

僕の胸は少しだけドキドキして、
いつもより少しだけ鼓動が速くなった。

キミの目がタオルで覆われててよかった。
もし、そうじゃなかったら。。。
今くらいのドキドキじゃすまないと思うから。