僕のペースを乱さないで

でもキミの体調はすぐには戻らなかったみたい。

次の週の定例ミーティングにキミは来なかった。


代わりにキミの上司の西島さんという30代くらいの男性が出席した。

西島さんに会うのは初めてで、
センスのいいスーツをパリッと着こなしていて、
いかにも「出来そう」な雰囲気だった。

ミーティング始まりに
西島さんが僕に言った。

『藤川さん、先週は早瀬の件でご迷惑おかけしたみたいで申し訳ありませんでした。

早瀬あれから一旦回復して先週は出てきてたんですけどね、今週またダウンしちゃって。』

そっか・・・・そうなんだ。
治ってなかったんだ。

僕は軽く頷いた。
『そうでしたか』

その日のミーティングは
順調に淡々と進んだ。

西島さんからの報告は簡潔で、
西島さんはかなり仕事ができる人なんだということは
よく理解できた。

でも、
なんだろう・・・

キミのいないこの空間は
僕にはなにもかもがモノクロに感じた。


キミがいないと
やっぱり何か足りない。

彩がない。

つまらない。


イチゴのないショートケーキみたい。

そう思いながら、
僕は窓の外をぼんやり眺めていた。