僕のペースを乱さないで

『おいしい!』

アボカドとかエッグベネディクトとか
流行りのハワイっぽいランチプレートを食べながら、
キミは美味しそうに笑っていた。


キミの笑顔をみたら、
僕の整理のつかない気持ちや、
さっきまでのイライラが少し緩和したような気がした。

そして、なんか今更ながら
この状況に緊張してきてしまった・・・

自分から誰かを誘うなんて。

こんな大したことないランチすら
自分から誰かを誘ったことがいままでなかった。


キミを仕事に戻らせたくない、っていう
不純な動機だとしても。


こんな天気のいい平日の昼下がりに

まあまあおしゃれなカフェで

キミと二人でランチして

キミが「おいしい」っていって笑ってる・・・


僕はアイスコーヒーを一口飲んで、
外の景色をみた。


あぁ僕自身、こんなにゆっくり誰かとランチなんて、
最近ずっとなかったな・・・

日々ひとりで食べる昼メシの味なんて大して気にもとめてなかったけど、
キミと食べるエッグベネディクトは本当においしいって思った。

キミのことみてて、
オーバーワークだなって思って、
だから倒れるんだよって、
少し休みなよって、
思ってたけど


家に帰ってからもパソコン開けるのが日課の僕だって
キミと大して変わらないのかな。