先輩が顔を背けた。 …え、エロい本なのか。 麻子の中で、勝手にそう思い込んでしまってそれ以上は聞けなくて、 「そ、そうなんですか」 とだけ答えて帰った。 その夜、麻子は 「先輩もそういう本読むんだ」 という思いが頭を駆け巡り、なかなか眠れなかった。