「なに言ってるんだよ。いいから、あいつのマネージャー呼んでやってくれ。一応女優だからな、物騒だろ」
なんで。
私が声を張り上げているのに、あなたは雪乃さんの心配をするのだろう。
「邪魔したからって、私のことを無視しなくても…」
「無視してねぇだろ。だいたいなんでおまえがムキになってるんだよ」
「……」
ユウの言葉に恥ずかしくなる。
そうだよね。
なんで私、ムキになってるんだろう。
「……だね。大きな声を出して、ごめんね」
「あの女が引っ張るから、つまずいて倒れただけだよ。…勝手な妄想すんな」
唖然とする私に、ユウは意地悪い笑みを浮かべた。
「俺はおまえがいれば良いよ」
「ユウ…」
「良いから早くマネージャー呼んでこいよ。俺は風呂に行く」
ユウの言葉に頷く。
私のおかしな発言はきっと体調が悪いせいだ。
早く寝よう…。


