2人の様子を見ていた私にユウのマネージャーさんから、彼の荷物を持って行くようにお願いされた。
宴会を抜ける口実ができたと、私も喜んで引き受けた。このまま少し休もう。
私の部屋と雪乃さんの部屋は隣り合っていて、部屋をノックしてからそっと扉を開けた。
「雪乃さん…」
結構、酔っていたけれど明日の撮影に響かないか心配だ。
足を踏み入れた雪乃さんの部屋には、
既に布団が敷かれていて、
「……え、」
そこに横たわる雪乃さんの上に、
ユウが顔を埋めていた。
彼女の首にキスしているようにも、
見えた。
「ユウ…」
切なげにユウの名前を呼ぶ雪乃さんは嬉しそうに顔を綻ばせている。
しかしユウは素早く起き上がると、驚いた表情で私を見た。


