「どういうこと!?」


稽古場の駐車場でユウを待ち伏せし、車から降りてきたユウに詰め寄る。慌てた顔でマネージャーが間に割り込んできた。



「あの写真、私だよね?あなたの新恋人と間違われてない?そしてなんで否定しないの?」



一気にまくし立てると、

涼しい顔をしてユウは言った。



「そのことだけど、」



少し間が空いた。


なに?



「俺の最後のスキャンダル、相手はおまえに決めたから」





「スキャンダルって…」





「今日からおまえは俺のオンナってことで」





「からかわないで!」


ほどよく盛られた黒髪に、高そうなネックレスと革靴。

マネージャーと、車通勤。


…住む世界が違うと、話まで噛み合わなくなるの?


それにスキャンダルって言葉に良いイメージを抱けないんですけど!