BLUE GIRL



私が駄々をこねている間に電車がホームに入ってきた。先に乗るよう顎で指示されて、悔しいが従った。


「練習、付き合ってやるよ」


「え?」


「俺が直々に教えてやるって言ってんだ。喜べよ」


「…お願いします」


それからもう私達は何も話さなかった。
出入口付近に立ち外を眺めるユウから距離を開けて立つ。

どこで誰が見ているか分からないから、勘違いされるような行動は避けた方が無難だよね。


結局、誰にも声を掛けられることなく電車を降りて、ユウの案内のもと高そうな料亭に入った。

きっと芸能人だし個室の方が良いのだろうけど、お財布の残金のことを考えると胃が痛くなった。