迎えたWデートの日、

服装はそれなりにデートぽっく可愛い系に髪型もゆるふわな感じにしてみた‼

そんな私を見て、お母さんは大興奮で、私は普段しないメイクをお母さんのアドバイスに従い施した。

お父さんは誰かわからないと感心していた。

「行ってきまーす」と私は言って家を出た。

前もって、ウチの両親が優斗の両親に話していてくれたらしく、

「優斗、気を付けて楽しんでらっしゃいね?デート。それと、美穂ちゃんによろしくね」と優斗のお母さんは言って優斗を送り出してくれたらしい。

弘夢に聞こえるように、わざとそんな言い方をしたらしい。

そして、私を見て、優斗は言葉を失っていた。

「誰か、わかんねぇよ。目のやり場に困る」だってさ。

それが純粋に嬉しかった。

「ありがとう」と私は笑った。

家の前なので、怪しまれないよう一応私たちは手を繋いで歩き始めた。

けど、それも、もう慣れたもので抵抗さえ無くなってきている。

私たちの会話は成功するかどうかの話ばっかりだったけど。

無事待合せ場所につくと、澪華ちゃんとあっくんが迎えてくれる。

「美穂?!やーんメッチャ可愛い!」と抱きつこうとするあっくん。

睨みを効かす優斗。

私は正直抱きつかれたかったけど。なんてこんなこと言ったら怒られるわよね?

私服着たらイケメンさ際立ってカッコいいんだもん…。

澪華ちゃんは気遣って、「メッチャ、オシャレね!私でもここまであっくんとのデートに気合いいれたことないわ」何て言ってきた。

「あ?澪華、お前今なんて?俺とのデートはって言わなかった?」とあっくんがいう。

「んー?言ったよぉ~だって事実だもん。元彼の時は毎回メッチャ気合い入れてたんだけどー」と澪華ちゃん

「どーゆう意味だよ!」とあっくんが怒る。

「まぁまぁ、とりあえず行こうぜ?こんなとこにずっといるわけにもいかないだろ?」と優斗が言って私の手を引いたまま歩き出したので、私もつられて歩き出した。

「あっくん私のこといつもちゃんと見てくれてるの知ってるから。だから私も自分らしくいれるの。けど、あの男は違ったのよ。顔は良いけど、自意識過剰のクズ男だったの。でも惚れた弱味よね?必死で気を引こうとしてオシャレして、結局ウザいとか言われて別れを切り出された。直後、別の女と一緒になってたから、興味を無くされたことを自覚した」と澪華ちゃんは少し寂しそうに言う。

「そっか。辛かったんだね。気づいてやれてなくて、無自覚でごめんね!けど、そんなクズならきっとろくなやつじゃない。俺の方がいい男なんだからこれからはちゃんと俺と幸せになって見返してやろうな!悲しい涙は流させないようにするから。流す涙は嬉しい時だけにしよう」とあっくんが言って、澪華ちゃんを強く抱きしめ、仲直りしたみたいだった。

けど、ほんとに!!あっくんそーゆうこと、平気で言えるところがカッコいい。

「…そんなクズとよー付き合えたな?俺が近くにいたら、半殺しにしとるわ」と優斗が言う。

「はは。俺もそう思うけど、止めとけよ?そんなんで自分の心に傷つけんでええ。俺は平気やで。こんなええ女、澪華しかおらんやろ?見る目無かったんやし、ソイツ、別れて正解よ!お陰で俺と出会えたんやから」とあっくんはダチにまで優しい。

「マジやめれ、 惚れてまうやろ!」と優斗は言って、顔を赤くする。

「ほんとに、あっくんて優しくてカッコいいよね。やっぱり大好きだなぁ」と私がいうと、

「俺も好きだよ?可愛い美穂も部活頑張ってる凛凛しい美穂も。けど、俺の1番は澪華だけだから」とあっくんは笑った。

そんな話をしながら歩いた私たちはカフェに入って皆でランチした。

私と優斗の仲良さげに食べてる写真を弘夢に送り付け、

『デート満喫中now』と返事を送る。

その後は、皆でショッピングモールに行ったりして。

弘夢からの返事は返ってこないけど、ここからが本番だと思ってるので、気長に待ってみる。

ウチの両親と優斗の両親が協力し、弘夢もその気にさせる作戦のため、両親に後は託したのだ。