【美香side】

時々、全部夢なんじゃないかって思う。
私、河野美香。高校2年生。
温かい日差しが私を頬を照らす。
「んー…」
ピピピピ…ピピピピ…
「んー…うるさいなぁ」
頭元で目覚まし時計が鳴り響く。
私は一気に夢の世界から引きずり出された。
ピッ
いつまでも鳴り止まない目覚まし時計を静かにさせると、私はうーんと伸びをした。
そうだ。今日の夢は、うん。覚えてる。
岡本くんと一緒に水族館に行って、その帰り際に…。