「まぁいい。
それより、陽雫はどーだったんだ、、?
今日はその報告に来たんだろ?
テメェが俺の心配なんざする筈ねぇし、、」

「あら、心配してほしいならするけど?」


ニヤリと笑ったあたしを見て颯誠は引きつった顔をした


「え、遠慮します、、」

「そう?つまらないわね。」

「茶番はもういいから聞かせてくれ、、」

、、まぁ来た時よりは明るくなったしもう話しても大丈夫かな。


「わかったわ。
色々あったから端的に話す。
、、颯誠の予想を遥かに超えてた。
あの食い気しかない陽雫がケーキを前にしても暗かった。」


何があってもケーキを前にすればケロっとして美味しそうに食べる。
今迄どんな辛いことがあっても甘い物、
特にケーキを食べれば元気を取り戻せた。

それ位陽雫にとってケーキは特別なものだ。


なのに、ケーキに反応しなかった。
それが何を表すのか颯誠には痛いほど分かるはずだ、、

「そ、か。」

それだけ答えた颯誠は
放心状態のようになってしまった

暫く声が掛けられず
あたしが迷っていた、、その時、、

「俺、、の、、せい、、だよ、、な」

ぽつ、、ぽつ、、と言葉を紡ぐ

颯誠のその姿に
あたしの頬は気付い時には涙で濡れていた