「我が校は来年、創立100年という節目の年を迎えます。皆さん、来月やって来る新入生とともに、盛り上げていきましょう。さしあたってーーー」

校長の長ったらしい話が続く。

多くの生徒が、下を向いたり欠伸をしたりして、退屈そうにしている。

「これで、私からの話を終わります」

校長は結局、20分も話していた。

浩太も他の生徒と同様、疲れていたが、式の場だからと姿勢は崩さなかった。

やがて一同礼が終わると、クラス毎で教室へ戻ることになった。