土曜の朝。
今日はずっとバイトだ…
昨日の◯ステから気分が重い。

支度をしているとTwitterの通知が。
【LoveAndPieceが新曲『伝える』をリリース!淡い片思いソングに必見‼】

淡い片思い、かぁ、、
リリースは今日の夕方頃。
バイトあるし無理だな…

夜になり店も賑わってきた。

ユイ「いらっしゃいませ!…!?」
青井「また来ちゃった。((小声))」
ユイ「 こ、個室ご案内しますっ」

青井「ユイちゃん何時終わり?」
ユイ「9時半です、、!」
青井「おっけい、今日はおじさん飲みません笑」

…笑顔。やっぱり見せてれるんだ。

〜バイトの帰り〜
ユイ「新曲リリースですよね!」
青井「そそ、俺が作詞したんだ」
ユイ「すごい、、早く聞きたいなぁ」
青井「ここに音源あるけど聞く?」

そう言ってスマホを開く彼。

ユイ「えっでもいいんですか、、!」
青井「とーくーべーつ!はい!」

彼は右用、私は左用のイヤホンをつけているこの状況。耳があつい、、。

青井「えーと、あ!これこれ」
次の瞬間聞こえてきた大好きな声。

《キミに伝えるこの気持ち。
泣いたり笑ったり照れたりしてさ、その隣は僕じゃだめかい?
怒ったりふざけたり歌ったりしてさ、その隣は君じゃなきゃだめさ。
そう今伝えるこの気持ち。
好きだよ。》

自然と涙が溢れていた。
止まらない。涙もこの気持ちも。

青井「…どう?ってまた泣いてる笑」
ユイ「良すぎです、、、」
青井「よかったあ、ユイちゃんには絶対聞いてほしかったからさ」

もう涙でグチャグチャ。
どうにでもなってしまえ。

ユイ「これ聞いて分かりました。あおくんは好きな人いるんですね。それって◯ステで共演したアカネちゃんですよね、、!」
青井「いる。けど違う。俺の好きなはもっともっと可愛い」
ユイ「アカネちゃんより、、?」
青井「そう、誰よりも。」
ユイ「そ、そうなんですね」
青井「好きだよユイちゃん。誰よりも。」
ユイ「…っ。冗談ならやめてください、、。つらいんです、、」
青井「つらい、、?」
ユイ「この曲が自分と重なって、けどこんなに素直に言えなくって、、」

今の私は涙できっとひどい顔だ。

ユイ「だからその冗談も笑う余裕がないんです、、」
青井「…。」

あおくんの顔が悲しそうに見えた。

青井「困らせてゴメンね。けどね、冗談じゃなくて本気だってことだけは覚えてて。…じゃあね」

とっさに去っていく彼の袖を掴んでいた。もうあんな顔をさせたくない。
あの顔を見て分かった。彼の気持ちが。次は私の番だ。