「で、話ってなんだ?」

「秦を下っ端にしてほしいの。できるだけ翠から離したいから。」


「……なんでた?」



「それは聞かないでくれるとありがたいわ。」



「わかった。で、もう一人の方は?」


「翠は、怜のそばに置いてほしいの。幹部でもいいわ。できるなら怜の姫にしてほしかったけど。」


「姫?俺の?別にそれでもいいけど。」


「いいの?ならそれでお願い。翠は倉庫にいてもいいけど、秦はうちの方に毎日帰してほしいの。あっ、翠が帰りたいって言ったら帰してよね?わかった?」


「おう、わかった。秦は毎日家に帰して、翠も帰りたい時は帰らせる。これでいいんだよな?」



「えぇ、それでいいわ。怜が総長で良かったわぁ。あ、そうそう。翠には倉庫であったことを話してもらうようにするから、ほかの幹部が翠に変なことをしたらバレるっていうことを怜から言って。怜は翠のこと好きにしていいわ。度が過ぎることはしないで?そのときは……ねぇ?わかったわね?」


おー、おー、怖い怖い笑。あんまり怒らせないようにするか。


「わかったよ。度が過ぎることはしないから。」


「…………わかったわ。今日は私だけ帰るわね。秦は帰して。明日学校だから。翠はどっちでもいいわ。翠の好きなようにさせて。」



「わかった。じゃあ、皆に翠と秦が新たに加わったって言ってくる」



「うん、お願い。私は帰る準備するから。」



「おう。」


ガチャ。総長室から出ると、翠が下っ端と仲良くなってた。秦はと言うと……ははっ、隅っこで一人ポツンと座ってやがる笑 そろそろ紹介するか。


「おい、みんなよく聞け。今日から新たに加わった翠と秦だ。秦はみんなで鍛えてくれ。ひょろひょろだから。翠には、俺以外手をだすな。幹部もだ。まぁ、話したり遊んだりならいいと思うけどな、ま、そんなわけで2人加わったから。よろしく。あ、翠は総長室に来い。」


「え?」


突然呼ばれてびっくりした。が、早く行かないと怒られそうなので行くことにした。
総長室に行くと、衝撃的なことを言われた。それは……

「俺の姫になってくれないか?」


は?姫?なにそれ?何で?


「姫?なんですか?それ。」


すると現総長が、めんどくさそうに


「姫=俺の女ってことだよ。」



俺の女……?この人何言ってんの?


「……ざけんな……」


「あ?」


「ふざけんなっつったんだよ。いきなり言われてもはい、わかりました。なんて言えるかよばーか!!誰に言われて俺の姫になれって言ったんだよ、誰にいわれた!」


うわぁ、母親ににて怖ぇ笑ま、でも総長の俺はこんなものでは怯えないから、普通に

「お前の母親だよ」

と、言えるわけだ笑残念だったな。お前が怒っても俺は怖くねぇんだよ。


「……は?お母さん……?お母さんが言ったの?何で?」


「さぁ?秦を入れるついでじゃね?」



「違う!そんなことを聞いてるんじゃない!どうして私があんたの姫にならないといけないのよ!」



「うーん、母親がいうには、秦から翠を離れさせるために族に入れたらしいけど、お前のお母さんは優しいから、ひとりじゃさみしいかもなって思ってお前もいれたんだとよ。で、秦のそばにいるのは危ないから、俺の姫になってほいしんだって。ほかのことはお母さんに聴け。」


これで怒りも収まるだろ。けど俺の考えは甘かった。


「は?1人じゃ寂しいから私も族に入れる?ふざけんな。私は1人でも大丈夫なんだよ!おい、お母さんはどこにいる。」



「んー、下にいるんじゃね?」


「したか……急いで行けば間に合うかな。」


ガチャ、バタン!
あー、出ていきやがった。ふん、俺の嘘に騙されたな笑もうお前の母親は家に帰ったよ。今さっきな。笑笑