~総長室~

「ん?何か下がさわがしいな。聖、見てきてくれないか?」


「おう、わかった。」


前総長が卒業した今、そのとき幹部だった俺が総長になった。今幹部になったのは、聖・青・緑・漆だ。この4人は下っ端だったが、全総長が信頼していた4人なので、今幹部になったのだ。
お、噂をすれば様子を見にいった聖が戻ってきたな。それも大慌てで。


「怜!大変だ!今すぐ下に来てくれ!」



「ん?どっかほかの族が攻めてきたか?」



「違う!前総長が来たんだよ!」


「あぁ、そうだったな。何か今日来るとか言ってたな。子供2人連れて。」



「は?お前知ってたのか!?知ってたのなら何で早く言わなかった!」




「え?あ、忘れてた。後で言おうと思ってたら忘れちまって。」



「何だよ、それ!それよりも早く来い!前総長待たせるわけにはいかねぇだろ!」



「わかったから、行くから、先行っててくれ。」




「わかった。でもなるべく早く来いよ!」



「あぁ。」



静紅が来たのか……久しぶりに会うな。静紅は今でも俺が好きなの知ってんのかな……。



トントントン、階段を降りると静紅がたってた。しかも仁王立ちで


「どうしたんだよ、仁王立ちして。」



「おせぇんだよ、5分もまたせやがって!」




「あぁ、悪かったよ。そんなに待たせたか?」



「あぁ!だからこんなに怒ってんだよ。」


……怒らせすぎたか。ま、いつかは収まるだろ。

「その2人がお前の子供か?」



「ん?えぇ、そうよ。翠と秦。ちょっと話がしたいから総長室に行ってもいいかしら?」

ここで断ったら本気でキレるだろうから素直に返事するか。


「あぁ、わかった。」