お母さんたち大丈夫かな。心配だなぁ。
トントントントン……あっ、お母さん降りてきた。それと……秦!?


「……お母さん?どっかいくの?」


「えぇ、翠も行くから、準備して。」


え?

「どこに?何も聞いてないけど……」


「いいから、早く着替えてらっしゃい。」


うわぁ、お母さん怒ってるー。


「はーい。」


~3分後~


「準備できたよー。」


「よし、揃ったわね。行くわよ。」


((コソッ))「ねぇ、秦。私たちどこいくの?」



「族」


ん?私の聞き間違いかな?

「族?今族って言った????」


「あぁ、そうだよ!そのせいで今いらついてるから話しかけないでくれ。」


「あっ、うん、わかった……」


何で急に族に行くって…………


「ねぇ、お母さん、何で急に族に行くっていいだしたの?」


「秦が約束を破ったからよ。」


約束?なにそれ……


「約束って何?」


「秦がこの家の養子になるかわりに、翠には手を出さないって約束。」


私に手を出さない……?そんな約束してたんだ……ん?じゃあ、族に行くのって秦のせい?


「秦……?族に行くのってあんたのせいなの?」


「あ?そうだよ!何か文句ある…………!」

やべぇ、姉ちゃん怒ってる……姉ちゃんも怒ったら母さん以上に怖いんだよなー。


「文句?あるに決まってんでしょ?あんたのせいで、私まで族に入る?ふざけんな!!!謝って?謝ったら全部ゆるしてあげるから。ほら、早く!!!」


うわぁ、姉ちゃん。すごい怒ってる……謝った方がいいな。

「ごめんなさい。もう手を出さないから許してください。」


これでいいだろ。


「翠ー?今度秦になにか言われたら私に言いなさい?翠のかわりに今から行くとこの総長に言ってシゴいてもらうから。」


「うん!わかった!」


「ふふっ。うん。」


…………この2人怖ぇ……。敵に回さないでおこう。うん。


「2人共ー?着いたわよー。降りなさい。」


あぁ、もう着いたのか……はやいな……



ガラガラ



「みんなー?元気ー?」


お母さんの1言でそこにいた男全員が振り向いた。


『姐さん!お久しぶりです!』



「今怜は?」


『今総長室にいると思います!』


「わかった。ありがとうね(*^^*)ニコ」



わぁ、すごい。お母さんが微笑んだらみんな笑顔になったよ。あっ、下っ端?のひとりがこっちに気づいて




『姐さん、この2人は……?』


「ん?あぁ、家の子供よ。可愛いでしょ。秦は別にいいけど、翠に手を出したら……どうなるかわかるよね……?」


え、俺は別にどうでもいいのかよ。


『ヒッ……はい!わかりました!』


「(*⌒▽⌒*)ニコ、よろしい。総長室行ってくるわ。翠、秦、ついてらっしゃい。」


「はーい」