バンっ!ドアのノックもなしに弟が入ってきた。

「ちょっと、部屋に入ってくるときはノックしろって言ったよね?」


「別にノックなんてしなくていいじゃん。」


何だ?このわがままな弟は。


「はぁ、で、何の用?」


そしたらだんだんと顔が赤くなるもんだから。


「えっ、熱でもあるの??」

と、聞くと

「違ぇよ!姉ちゃんに話があるんだよカァ/////」


え、そんなに顔赤くしながら言うことなの?


「何?早く言ってよ。」


「えっと……だから……その……」


早く用件を言わないからイライラしてきた。


「もう!早く言ってよ!イライラするなぁ!」


「わかったよ!言うから、急かさないで。」


はぁ?あんたが早く言わないからでしょ?


「あの……だからね、姉ちゃんのことが……」


私のこと……?

「私のことが何?」


「好きなんだ」


は?いやいや、真面目な顔してそんなこと言わないでくれる?


「何馬鹿な事言っての?私たち姉弟なんだから、無理に決まってんじゃん。」


そう言うと弟がきょとんとした顔するから

「何?」


「姉ちゃん、なんにも知らないの?」


何をだよ

「何が?」

「俺が養子だってこと」


は?ちょっと待って?頭が話に追いつかないんだけど


「どういうこと?あんたは私のホントの弟じゃないの?」


「そうだよ?まさか……お母さんから何も聞いてないの?」


あんのクソババア……買い物から帰ってきたらきっちり話してもらうか。


「知らなかった。へぇ、あんた養子だったんだ。」


「うん、だから、俺と付き合って?」


うん?少し……いや、だいぶ疑問が浮かんだ。


「え?いやいや、養子だとしても、あんたは弟なんだから、無理でしょ。それにあんたのこと恋愛対象じゃないから。」


と、言いながらも私の顔は赤くなってきた。多分さっき言われたことを意識し始めたんだろう。このとき、私は顔を赤くしなければよかったと思った。


「あれ?姉ちゃん、顔赤いよ?もしかして……俺の言ったこと意識してんの?( ˆωˆ )ニヤニヤ」


「なわけ。弟に恋するわけないじゃん。」


「ふーん、あっそ。あっ、返事はいつでもいいから。」


誰があんたなんかに返事するか。


「そもそも、さっきの告白?間に受けたわけじゃないから。」


「じゃ、何で顔赤くしたの?」


Σ(=ω=;)ギク
たとえ弟で2つ年下でもイケメンだ。今中一でクラスでもモテているだろう。

「告白されて顔赤くならない人なんていないでしょ。とにかく、あんたのことは弟として見るから。」


「わかった。俺は姉ちゃんのこと彼女として見るから( ˆωˆ )ニヤニヤ。じゃね。バタン。」

………………はぁぁぁ!?勝手に彼女にするんじゃねぇ!
そのとき、タイミングよく母親が帰ってきた。

「ただいまー」

ドタドタドタ!

「お母さん!ちょっと聞きたいことあるんだけど。」


「ん?そんなに急いでどうしたの?」


「いいから!」

私は母親をリビングに連れていき、弟のことを聞いた。

「あぁ……もう知っちゃったのね……秦から聞いたの?」

秦とは私の弟のことである。

「そうだよ。それで、さっき秦に告白された。」

「…………は?」

ま、そうよねー

「だから、さっき部屋で秦に告白されたの。」


「それ本当?」

「うん……そうだけど……」

珍しく母親が怒っている。


「秦は今どこ?」


「部屋にいると思うけど……何で?」


「わかった。ちょっと秦の部屋行ってくるわ」


そういうとお母さんは秦の部屋に行ってしまった。

「どうしたんだろ。何か嫌な予感がする……」