こいつはかなり口が悪い。



だから、猫を被っている。



そのおかげで、美咲は他の生徒に性格まで良いと言われている。



しかし、少し前に俺が美咲の本性を知ってしまったため、美咲は俺にだけ自然体でいる。




「...ふぅ。そろそろ帰る?」



美咲が本を読み終わったらしく、本を閉じて俺にそう言ってきた。