高嶺の花の秘密

もしかして、と伊藤さんは楽しそうに続けた。



「今日はデートですか?」



「デっ...!?」



伊藤さんのありえない言葉に思わず絶句した。



「ちょ、な、何言ってるの!!そんなんじゃないわ!ただ遊びに行くだけ!!」



「まあ、そんなに赤くなって...お嬢様は可愛らしいですねぇ」



「と、とにかく違うから!はい、伊藤さんは出て!」



「はいはい。掃除の続きでもしましょうかね」



にやにやと楽しそうにしながら出ていく伊藤さんに、とにかく違うから!と念を押してドアをバタンと閉めた。